「トリミングサロンを開業したいけど、どうすればいいのだろう?」 「トリミングサロンの開業に必要な資格はあるのかな?」
など、トリミングサロンの開業について悩んでいる方もいるでしょう。
トリミングサロンの開業には、動物取扱責任者の資格取得や開業場所の検討、内装・設備の準備など、さまざまなステップを乗り越える必要があります。
本記事では、トリミングサロンの開業に必要な7つのステップを徹底解説します。失敗しないためのポイントも紹介するので、トリミングサロンの開業を目指している方はぜひ参考にしてください。
トリミングサロンの開業に必要な資格・届出

トリミングサロンを開業するには、いくつかの資格取得や届出が必要です。ここからは、トリミングサロンの開業に必要な資格・届出を紹介します。
動物取扱責任者の資格
トリミングサロンの開業には、動物取扱責任者の資格を持つ人が1名以上必要です。動物取扱責任者の資格は、以下のいずれかの条件を満たした人しか取得できません。
- 獣医師であること
- 愛玩動物看護師であること
- 所定の学校を卒業し、半年以上の実務経験があること
- 所定の資格を取得し、半年以上の実務経験があること
- 所定の学校を卒業し、1年以上の飼養経験があること
- 所定の資格を取得し、1年以上の飼養経験があること
いずれの条件も学校卒業や資格取得に加えて、一定期間の実務経験や飼養経験が求められます。まったくの未経験者は動物取扱責任者の資格を取得できないため、思い立ったとしても、すぐに開業できない点は理解しておきましょう。
第一種動物取扱業の登録
第一種動物取扱業とは、動物の販売・保管・貸出・訓練・展示などを行う業者に対して義務付けられている登録制度です。
トリミングサロンは「飼い主からペットを預かってトリミングを行う」という業務内容から、第一種動物取扱業の「保管」に該当します。そのため、トリミングサロンを開業する際には、第一種動物取扱業の登録が必要です。
第一種動物取扱業には、飼養施設の構造や規模、日々の維持管理の方法、動物の管理方法などの登録に必要な基準が細かく定められています。登録要件を満たしたうえで、管轄の自治体へ登録申請を行いましょう。
開業届の提出
トリミングサロンを個人事業として開業する際には、税務署へ開業届を提出する必要があります。開業してから1か月以内に提出するのが原則であるため、忘れずに手続きを行いましょう。
法人としてトリミングサロンを設立する場合は、法人登記を済ませたあとに、法人設立届出書を税務署へ提出する流れになります。
保健所への書類申請
トリミングサロンの開業には、保健所への書類提出も必要です。具体的には、以下のような内容を含む書類の提出が求められます。
- 施設の概要
- 衛生管理計画書
- 事業者情報
- 施設の使用目的
- 水道・排水設備などの内容
これらの書類は、動物取扱業の登録審査とも関わってくる部分であるため、早めに準備を進めておくと安心です。不明な点は、事前に管轄の保健所へ相談するとよいでしょう。
トリミングサロン開業の7つのステップ

ここからは、実際にトリミングサロンを開業するまでの流れをご紹介します。
1. トリマーとしての実務経験を積む
まずは、トリマーとしての実務経験をしっかり積みましょう。トリミングの技術を磨かないままでは、動物の種類や毛質、性格に合わせた最適な施術が難しくなってしまいます。
また、トリミングサロンの開業に必要な動物取扱責任者の資格を取得するには、6か月以上の実務経験が必要です。そのため、まずは現場で経験を積むことが大切です。
2. トリミングサロンの開業に必要な資格・届出を済ませる
続いて、動物取扱責任者の資格取得や第一種動物取扱業の登録、開業届の提出、保健所への書類申請といった、開業に必要な手続きを進めていきます。
手続きには時間がかかるものもあるため、開業予定日から逆算して余裕をもったスケジュールを組んでおくと安心です。
3. 市場調査を行い、トリミングサロンのコンセプトを決める
開業を予定しているエリア周辺の市場調査を行い、どのようなトリミングサロンがあるのか、料金相場はどのくらいか、どんな飼い主さんが多いエリアなのかを把握しましょう。
市場調査をもとに、自店ならではのコンセプトを決めていきます。
「小型犬専門」「アレルギーに配慮したシャンプーを使用」「シニア犬にやさしい施術」など、他店との違いを打ち出せるコンセプトを明確にしましょう。
4. トリミングサロンの開業場所を決める
コンセプトが固まったら、開業場所の選定に移ります。駅からの距離や駐車場の有無、周辺の住宅事情、競合店の状況などを総合的に見て検討してください。
また、飼養施設の基準を満たせる物件かどうかも、欠かせないチェックポイントです。内見の際には、動物取扱業の登録要件を意識しながら物件を確認しましょう。
5. 開業資金を用意する
トリミングサロンの開業には、物件取得費や内装工事費、トリミング機材の購入費、広告宣伝費など、まとまった資金が必要になります。自己資金だけでは難しい場合は、日本政策金融公庫の融資や自治体の制度融資、補助金・助成金の活用なども視野に入れるとよいです。
開業後に経営を安定させるためにも、無理のない資金計画を立てておくことが大切です。
6. サロンの内装や設備を整える
資金の目処が立ったら、サロンの内装や設備を整えていきます。トリミング台やバスタブなど、必要な設備を揃えましょう。
また、待合スペースの雰囲気づくりも、飼い主さんに安心感を与えるために大切な要素です。清潔感はもちろん、動物にもストレスの少ない空間づくりを意識しながら、コンセプトに沿った内装に仕上げましょう。
7. 集客戦略を立てる
トリミングサロンの経営成功には、集客戦略が大きな鍵を握ります。集客施策には、以下のようにさまざまな種類があるため、事前に戦略を立てておくとよいです。
- ホームページ・SNSでの情報発信
- 地域の口コミ
- チラシの配布
- 近隣の動物病院・ペットショップとの連携
- 予約システムの導入 など
開業後すぐにお客様が集まるとは限らないため、SNSでの発信など開業前からできることは取り組んでおくことをおすすめします。
弊社では、トリミングサロン向けのオンライン予約システム「CHERIEE ビジネスポータル」を提供しています。現場で本当に必要な機能を揃えており、無料で利用を始められます。興味のある方は、ぜひお気軽にご相談ください。
トリミングサロンの開業で失敗しないポイント

トリミングサロンは、正しい手順を踏んでも、思うようにいかないケースは少なくありません。ここでは、開業で失敗しないために重要なポイントを解説します。
事前のシミュレーションを徹底する
開業前には、売上や経費などを具体的にシミュレーションするのが大切です。「1日に何頭のトリミングができるか」「客単価はどのくらいか」「固定費はいくらかかるか」といった数字を細かく試算しておくことで、開業後の資金繰りの見通しが立てやすくなります。
感覚に頼らず、数字ベースで計画を立てる意識を持ちましょう。
開業する場所は慎重に検討する
トリミングサロンの経営が成功するかどうかは、立地に大きく左右されます。ペットを飼っている世帯が多いエリアかどうか、競合店の数や特徴、車でのアクセスのしやすさなど、さまざまな角度から慎重に検討するのが大切です。一度契約してしまうと簡単には変更できないため、時間をかけてでも納得のいく場所を選びましょう。
ターゲットや差別化ポイントを明確にする
ターゲットを絞らないサロンは、印象に残りにくいです。
「小型犬専門」「高齢犬に特化」「アレルギー対応シャンプー使用」など、ターゲットや差別化ポイントを明確にし、飼い主さんの記憶に残りやすいサロンにしましょう。
集客施策を継続して実行する
集客は、一度やって終わりではありません。SNSの発信やチラシ配布、口コミ対策などは、地道に継続することで少しずつ効果が積み重なっていきます。すぐに結果が出なくても、集客施策は実行し続けることが大切です。
トリミングサロンの開業に関するよくある質問

トリミングサロンの開業に関するよくある質問に回答します。
トリミングサロンの廃業率はどのくらいですか?
トリミングサロンは、他業種と比べて廃業率が高い傾向にあるといわれています。競合が多いエリアでの出店や資金計画の甘さ、集客施策の不足などが主な要因です。廃業リスクを減らすために、開業前のシミュレーションや差別化戦略を十分に行うことが大切です。
トリミングサロンの開業に活用できる補助金はありますか?
自治体によっては、小規模事業者向けの補助金や創業支援の制度融資などを活用できる場合があります。募集時期や条件は年度によって変わることも多いため、開業を予定している自治体の商工会議所や公式サイトで、最新の情報を確認してみましょう。
トリミングサロンはどんな場所でも開業できますか?
場所によっては、トリミングサロンの開業が制限されているケースもあります。また、飼養施設としての基準を満たさない物件では、動物取扱業の登録ができないこともあります。開業場所を検討する際には、保健所や自治体の窓口に相談すると安心です。
まとめ

トリミングサロンの開業には、動物取扱責任者の資格取得や第一種動物取扱業の登録、開業資金の調達など、いくつもの準備が必要です。まずはトリマーとしての実務経験を積みながら、資格取得や開業資金の準備を進めてください。
本記事で紹介したステップを一つひとつ踏み、理想とするトリミングサロンの経営をスタートさせましょう。
